マレーシア観光 旧正月で食べたい「魚生/イーサン」って?

マレーシアなのにチャイニーズ・ニューイヤー(旧正月)

旧正月チャイニーズ・ニューイヤーって中国???と思いますよね。

それはレーシアは多民族国家だからなのです。

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人口を構成する民族は大きく分けて、マレー系、中華系、インド系、先住民族系、などからなりますが、中国系はマレーシアの人口の約3割を占めると言われています。

マレーシアは他民族国家のため、お互いの様々な民族の慣習や宗教を尊重しますので、国をあげてチャイニーズ・ニューイヤー(旧正月)も祝日になります。

マレーシアに限らず旧暦のお正月を祝う習慣は各国に残っています。

家族を大切にする中華系のかたにとっても1年の中でも最大の行事ですので、日本でも横浜中華街などでも見られますね。

では、その風景をちょっと見てみましょう。

そして、日本におせちがあるように、どこの国にもお正月をお祝いする特別な料理があります。

今回は、旧正月の説明の前にマレーシアとシンガポールには欠かせない旧正月の料理「魚生/イーサン」を紹介しようと思います。

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旧正月料理「魚生/イーサン」とは

色々な野菜や果物を千切りにして、綺麗に盛りつけたら甘酸っぱいタレ、パリパリとした餃子の皮のようなものを揚げたもの、カリカリと砕いたピーナツなどを混ぜていただく中華系の料理です。
 
珍しいのはお刺身を使うこと。
 
スモークサーモンを使うことが多いようですが、生のお魚は敬遠されがちな海外において興味深い部分です。
 
そして、中国系の食べ物でありながら、マレーシアとシンガポールにしかないこと。
 
どんな料理か動画で見てみましょうか。
 

とっても繊細で、カラフルなお刺身サラダのようなものですね。

興味深いのはその食べ方

そこで問題です。
 
家族がそろったら食べ始めるのですが、その前に何をするでしょうか。
 
 
答えは
 
いっせいにみんなが箸で高いところから魚生[イーサン]をバサバサと落として混ぜ、「ローヘイ、ローヘーイ(混ぜ始めよう)」と言いながらたくさん散らかします!
 
そのとき、健康や長寿、家内安全、商売繁盛を願い、昨年お世話になったかたがたに感謝をし、今年の抱負を宣言します。

何を言っているのか気になるので、いろいろ調べてみました。

日本語より英語のwikipedia-Yushengの方に詳しくありましたので訳してみます。ドキドキ。。。

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「魚生/イーサン」の意味は

こんな風に言ってるようです。

テーブルに「魚生/イーサン」を持ってくるとき
恭喜发财 万事如意 (Gong Xi Fa Cai、Wan Shi Ru Yi)
商売繁盛、全てうまくいきますように〜
 
魚をわけるときには
年年有余 (Nian Nian You Yu) 
今年一年豊かでありますように〜
 
ライムやポメロ(マレーシアの大きな柑橘系の果物)を搾るとき
大吉大利 (Da Ji Da Li)
幸運で順風満帆でありますように
 
コショウをかけるとき
招财进宝 (Zhao Cai Jin Bao)
パラパラと金粉が降る様子から、もっともっと富みますように〜 
 
オイルをまわしかけるとき
一本万利 Yi Ben Wan Li 
あらゆるところから利益が流入してきますように〜
 
にんじん
鸿运当头 (Hong Yun Dang Tou)
幸運が近くまで来てますよ〜
 
大根の葉
青春常驻 (Qing Chun Chang Zhu)
若さ(健康)を保ち〜
 
甘いソース
甜甜蜜蜜 (Tian Tian Mi Mi)
ラブ&甘〜い生活〜
 
パリパリの揚げ物をかける
满地黄金 (Man Di Huang Jin)

あちこちにゴールドがいっぱい

アイヤー、ちょっと欲張りすぎじゃなーいー?

と思いますが、中国ではあの長いなが〜いお線香でお願いことをしてるのを見かけたこと、ありませんか?

映画「インファナルアフェア」でも師弟の誓いをたてるシーンなどで見るあのお線香、映画でもよく出てくるくらい生活に密着しています。

なぜあんなに長いかというと、燃え尽きるまでたくさんお願い事ができるようにということなのだそうです。

どうりで、長いわけですね。

欲張っているわけではないんです。

たくさん願っていいんです!

そうとわかったら、今年は「魚生/イーサン」でたくさんお願いごとをしに、マレーシアへ行ってハッピーになってみたくなりませんか?

観光客でも食べられるの?

もちろん食べられます!お願い事できます!
 
チャイニーズ・ニューイヤーが近づくと中華系のレストランには「魚生/イーサン」が登場するので、見かけたらぜひ体験してみてください。
 
その時は、高く持ち上げて混ぜて散らかして、たくさんたくさんお願いごとをお忘れなく。
 

「魚生/イーサン」はマレーシアかシンガポールか、本家論争

そして、ルーツはどこか?という論争はあらゆるところで見かけますが、ここにもやはりありました。
 
ちょっと面白い話があったので、書いておきますね。
 
シンガポールの有名なシェフが1964 年に4人で思いついた料理だと主張するのはシンガポール。
対するマレーシアは、1940年代にはマレーシアにあったとする主張。

新年のお祝いの席に出すような新しい料理を考えた末、カラフルな料理を思いついたが、元になる料理はあったので、「発明」したのではなく「改良」したのだとシンガポール側は言っています。
 
しかし、元になる料理ができたのが果たしてマレーシアかシンガポールかについては、シンガポールの有名シェフも確かなことは分からないようです。
 
マレーシアによると、元の料理は潮州料理の冷たい前菜だそうで、これがインドシナ半島を通り、マレーシアのあるレストランで1940年代にアレンジされた、そのレストランの子孫が証言しているそうでこれまた信憑性がありそうな気もします。
 
それから「イーサン」という発音が広東語なので、シンガポールであるはずがないという見方まであり、いまのところ本家はまだ見つかっていないようです。

チャイニーズ・ニューイヤーの営業時間は要注意

魚生/イーサンを食べるなら
 チャイニーズ・ニューイヤーの前
 
お買い物目的なら
 チャイニーズ・ニューイヤーの前には、中華系、マレー系、インド系を問わずバーゲン時期になります。旧正月ムードたっぷりの真っ赤な装飾に彩られ、お正月用品を見て回るのもいいですね。
 
チャイニーズ・ニューイヤー期間中、中華系の人たちは里帰りをし休暇となります。お店も同じで開いていないことが多いため、この期間は避けたほうがいいでしょう。

お歳暮やお年玉もあります

お世話になったあの人へ、暮れの元気なごあいさつはチャイニーズ・ニューイヤーにもあります。

お歳暮にあたるのは、親戚や両親はもちろん、仕事でお世話になった会社へ「ハンパー」という贈り物をします。

中身はお菓子の詰め合わせや高級食材、お酒など種類は豊富です。

お年玉にあたるのは「アンパオ」と言います。

こちらは子供だけではなく、既婚者から未婚者へ、両親にあげたり、上司から部下などへもあり、多くの人に対して、赤地に金の文字でおめでたく装飾された封筒に入れて配るようです。

相場は日本円で2〜300円くらいですから多くの人と感謝を分かち合う、そんな意味が込められていそうですね。

まとめ

いかがですか?

マレーシアのチャイニーズ・ニューイヤー、すごく盛り上がって楽しそうですよね。

特に、魚生/イーサンはぜひ体験したい、そして、家でも作れるお刺身サラダとしてお正月だけではなく、日本の生活に取り入れることも可能ではないでしょうか。

今書いているのは日本のお正月を過ぎたばかりですが、旧正月も待ち遠しい欲張りな筆者がお届けいたしました。

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