一代で財を成したマレーシアの中華系富豪のチョン・ファッ・ツェー最後の家ブルーマンションは、フランス映画「インドシナ」の映画のロケ地になっていました。
では、どんな映画で、どのシーンに登場するのか予習していきましょう。
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フランス映画「インドシナ」のロケ地
「インドシナ」はアカデミー賞外国語映画賞も受賞したロマンス映画でありながら社会派の側面も持ち合わせた秀作です。
「インドシナ」 フランス映画
監督 レジス・ヴァルニエ
脚本 レジス・ヴァルニエ他
製作 エリック・ウーマン他
出演者 カトリーヌ・ドヌーヴ、ヴァンサン・ペレーズ
音楽 パトリック・ドイル
撮影 フランソワ・カトンヌ
編集 ジュヌヴィエーヴ・ウィンディング
公開 1992年10月3日
上映時間 159分
インドシナ HDリマスター版 [ カトリーヌ・ドヌーヴ ]
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1930年代の今のベトナム、フランス領インドシナを舞台としたドラマです。
インドシナ人は一部の特権階級に虐げられ、共産主義による独立運動が起こり始めた頃、時代に引き裂かれる男女、親子の姿を描き出しています。
インドシナ生まれのフランス人、エリアーヌは、親友の王族夫妻の死により娘カミーユを養女とし、広大な農園の経営を受け継ぐことになります。
養女が美しく成長した頃、エリアーヌは若いフランス軍海軍士官ジャンと恋に落ちます。
とき同じくして独立運動が強まる中、街で発砲事件が起きカミーユが巻き込まれます。
そこへ居合わせたジャンがカミーユを助けたところから運命が狂い出します。
カミーユ、ジャン、カミーユの幼馴染の婚約者と若者が次々と共産主義へと進んで行く中、ベトナムの独立までに翻弄された人々の苦悩を様々な人物の視点から描いています。
ブルーマンションの登場時間
36分すぎ
設定 養女の婚約者宅
婚約者の母親のオフィスも多分そうだと思います。
風水で運気が全て集まるように計算された1階吹き抜け部分。
正面から入ってすぐ右の階段下のところですね。
1時間すぎ
設定 阿片の巣窟
阿片に溺れるドヌーブを迎えに来るシーンは外の通路のところです。
1時間2分すぎ
設定 養女の婚約者宅
再び戻って1階吹き抜け部分の階段下。
実際の間取りからすると、阿片の巣窟の通路を中に入ると婚約者の豪商の家の中ということなので、知っていると笑ってしまいます。
撮影は修復中
1989年から6年かけて修復されたブルーマンションなので、「インドシナ」の撮影が1991〜2年ごろと考えると修復中に撮影されたのではと思います。
その名残として、外の青い廊下が登場する際は足元の壁が古く色が剥がれ落ちています。
シーン的には阿片の巣窟なので退廃的でちょうどいいのかもしれませんね。
ブルーマンションの成り立ち
中国からやってきたチョン・ファッ・ツェー少年は水を売り歩く行商をやっていました。
インドネシアの豪商はその商才を認め、その娘と結婚し、義父の助けを借りてビジネスを拡大していきます。
さらには銀行も買収し、政財界の有力者にもなり、アジアのロックフェラーといわれ、彼はマフィアだよという人もありの成長を成し遂げます。
ブルー・マンションは8人いたうちの7番目の奥様のための家で、風水により計算され尽くした建築でここを拠点にしていたそうです。
ブルーは当時、ペナン島でもてはやされていた色でインディゴを使い、伝統的な中国様式を取り入れています。
1926年にチョン・ファッ・ツェーがなくなった後、遺産を取り合うようにして家族はバラバラになり、栄華を極めた建物は荒廃していきます。
建物には、様々な人々が入り込み住むようになり、さながら九龍城のような荒廃っぷりだったようです。
その後、長男が亡くなったのを機にペナンの保護団体が買い取り、今のブルーマンションが生まれました。
修復作業は現代の技術をほとんど使わずに、当時の技術で施工されたので、当時の面影がきっとそのまま蘇っているのだと思います。
それにしても風水を基にしている割には、お金が水のごとく流れてしまう「青」を全体に使うとは、どういった意味が他にあったのでしょうか。
この末路は青によって決められてしまったのではないかと感じてしまいます。
まとめ
公開当時、この映画を観たときには、まさか撮影現場に偶然行くとは思う訳もなく、「インドシナ」のロケ地ですというパネルを見てびっくりしたおぼえがあります。
2時間半という長丁場ですが、風景の美しさ俳優陣の美しさと表現力は、まだCGに頼らない時代の創造的な映画製作を感じさせ、観ているものもあっという間に時間が過ぎていきます。
ドヌーブがまだスタイルが良かったし、ヴァンサン・ペレーズも貴公子で、カミーユ役のリン・ダン・ファンはまだ幼いけれど健康的な色気のある娘役で、誰が欠けても成り立たない美しい映画となっていました。
こちらは、英語による1日3回の解説付きのツアーがあります。
申し込みはあってないようなもので、ツアーの時間に合わせて行ったら、入り口で入場料を払い、ツアーについて行くだけでOKです。
他にレストラン、ちょっと高価ですが宿泊もできますので、ぜひ映画を観てから訪ねることをオススメします。
ガイドツアー
毎日 午前11時、午後2時、午後3時半
所要時間 45分
英語のみ
入場料 大人 RM17.00 子供 RM8.50(GSTを含む)
3年前に14RMだったので、年に1RMづつ値上がりしているような気がします。。。
そして、以前行った時は午後1時があったので、行かれる際はDaily Toursを確認していただいた方が良さそうです。