料理に入れるスパイスではない、ナツメグを食べたことはありますか?
実はナツメグ、スパイスの他に飲む、食べることができるとっても体にいい、美味しい実なのです。
さてさて、これはリトル・ショップ・オブ・ホラーズではありません。
日本ではまずほとんどの人が知らない、これがナツメグの全貌です。
わりとグロテスクなのです。
薄い黄色の部分は果肉、赤い進撃の巨人みたいなところはメース、その中の黒い部分が私たちの知っている種子でスパイスになるところです。
日本語で調べるとスパイスのことは載っていても、果肉のことはほとんど触れられていないのですが、実はこの果肉がとっても美味しいのです!
つまり、産地ならではナツメグは種子以外も食べられるのです。
Contents
ナツメグ七変化
七変化というくらい活用法がたくさんあるナツメグはスパイスの他には、ジュースにお菓子に軟膏もありますので一気にご紹介していきましょう。
スパイス
ハンバーグに使う代表格のスパイスがナツメグです。
これなしでハンバーグは成り立たないくらいの香り。
ナツメグの実は成熟すると果肉が割れて、赤い進撃の巨人に包まれた種子が見えてきます。
これを乾燥させて赤い部分を取り除き、さらに完全に乾燥させたものを削ってやっとスパイスになります。
日本では粉末になっているものが多いですが、実のまま買ってきて、使う時にすりおろすのが一番香りがいいとされています。
海外の料理番組では、すりおろすところをよく見ることができます。
メース
赤い進撃の巨人の部分を乾燥させたものがメースです。
ナツメグよりは柔らかい香りと、優しいほろ苦さがあります。
ジュース ”Red”と“White”
これがペナン島へ行ったら絶対飲んで欲しいイチオシのドリンクです。
こんな感じで売っています。
Redの方は以前アップしたコチラでも触れており、ナツメグの果肉を砂糖で長時間じっくり煮詰めたシロップを水やソーダで割ったものです。
その名の通り、濃い茶色なのでRed。
お味は。。。分かりやすくいうとコーラです。
Redのソーダは、イギリスのフェンティマンスのコーラのようにハーブが強いイメージの味です。
ハーブ好きにはたまらないジュースであることは間違いありません。
Whiteの方はというと、ナツメグの果実をジュースにしたもので、Redとは全く違う爽やかな梅ジュースのような味です。
どちらも甲乙つけ難い美味しさですので、飲み比べてみても面白いです。
砂糖漬け
おやつ代わりにどんどん後を引く美味しさの砂糖漬け。
果肉を千切りにしたドライフルーツです。
ナツメグの香りもあり、ほんのり酸っぱいお味はとっても爽やかです。
これをスパイシーパウンドケーキに入れて焼くと、ガツっとしたパンチの効いたケーキが焼き上がりますのでおすすめです。
コンポート
左が砂糖漬け、左から2つ目がお砂糖で煮たシロップ漬けです。
元の果肉の色のままで、こちらもちょっと酸味があってボリボリ食べ始めるとやめられません。
軟膏
そして、最後に軟膏、これは優れものです。
お土産やさんの片隅に必ずと言っていいほど売っています。
ノーマルとストロングがあり、何が違うのかと聞くと香りが強いとのことで、効能はさほど変わらないようなことを言っていました。
さて、この軟膏の効能は、お店の皆さん口を揃えて胃にいいと言います。
胃腸の調子が悪い時にタイガーバームのようにお腹に塗るのだそうです。
他には、切り傷や虫さされなど。
私は歩き疲れて浮腫んだ足に薄くのばして塗ったら、翌日スッキリしていました。
そして、ついでに日焼けしてしまった肌に塗ってお肌ケアも。
こちらは、ヒリヒリがいつもより早めに引いて効いたような気がします。
安い店だと小さくて5RMくらいなのでお土産にたくさん買ってもいいですね。
ナツメグとミントのスーッとした香りがとても気持ちが良いです。
ナツメグの効能は
ナツメグは冷え症の改善や消化器官の改善、整腸作用、腸内ガスの抑制など。
他に下痢止め、消臭効果、止血・鎮痛作用などに良いと言われています。
副作用
ナツメグのスパイスを5g以上摂取すると、嘔吐や脱水症状などの副作用が現れるらしく、10g以上摂取すると昏睡状態や痙攣を引き起こすような中毒症状になるようです。
謝って瓶ごと鍋に入ってしまったのに、そのまま調理を続けて食べてみたら具合が悪くなったという話もあります。
しかし、これらは故意に摂取する量であってごく普通に料理に使うのであれば問題はありません。
どこで買えるの?
ジュース
ホーカーや地元のレンストランならほぼどこにでもあります。
ドリンクメニューに「荳蔲 」「nutmeg juice」の文字を見つけたらぜひ飲んでみてください。
だいたい3RM前後で、RedかWhiteが選べます。
オススメはアルメニアン通りのエーデルワイスのRed、こちらはカフェなのでローカルの3倍のお値段ですがすごく濃くて美味しいです。
同じくアルメニアン通りの「TFros」にはソーダがあり、濃縮タイプもあります。
砂糖漬けやコンポート
コムター近くの唯香という中華菓子のお店か、チョウラスタマーケットの朝市が終わる頃開く乾物のお店がJalan Penang側に何軒かあります。
そこには、どのお店もナツメグ関連全てを扱っています。
そして、買い忘れちゃったーという時は、ペナン空港2Fのお土産屋さんで発見したので大丈夫ですよ。
軟膏
上記のチョウラスタマーケットにあります。
他にはアルメニアン通りでは、エーデルワイス並びのお土産屋さん各店にも売っています。
まとめ
いかがですか?
ナツメグはペナン島の名産として現地では有名ですが、日本向けのガイドブックではあまり触れられません。
こんなに美味しいものが紹介されないのはとても残念です。
ペナン島へ行かれるなら、ナツメグ体験をオススメします。